活動報告

ふくしまの宝・西久保遺跡 現地説明会

2026年9月8日 | お仕事

福島市平石の西久保遺跡現地説明会は5日行われ、水場遺構改め「井泉遺構(せいせんいこう)」について、8世紀後半から9世紀初頭における状況や出土した墨書土器や畿内産土師器などについて明らかにされました。改めて西久保遺跡が古代の交通や東北史を知るうえで、重要な遺跡であることが判明しました。
 説明会には考古学関係者やファン約80人が訪れました。これまで水場遺構とされていた施設を遺跡のⅡ期(奈良時代後半〜平安時代初頭)まで掘り下げ調査したところ、遺構から地下水が湧き出していることが分かり、水場というよりは井泉遺構であるとして調査を続けているとの説明がありました。
 一般公開された現地では、2段構造を持つ遺構の貯水施設や木を並べた構造物が示され、水場とされていたⅢ期(平安時代、9世紀)より大きな規模であったと説明されました。また、周辺から見つかった「岑」「政所」と墨で書かれた土器も展示され、西久保遺跡が行政機関としての機能、交通と密接にかかわっていることが判明したとの説明もありました。
 ◇これまで鎮兵や岑越駅と記された木簡や福島盆地南口にあたること、近くに古代の国道・東山道が通っていることから西久保遺跡の施設群は蝦夷政策や交通に関連する遺跡であることが分かりました。さらに西道路建設現場から発掘されたこの遺跡は幻の岑越駅や東山道の解明につながるとの期待が膨らむとともに、古代から現代、そして未来へ続く国道を象徴する遺跡になるのではないかと思っています。さらなる調査を大いに期待します。